居住環境の品質を向上させる
ために不可欠な大規模修繕工事の
中でも、防水工事は重要な役割を
果たします。
Merit 防水工事のメリット
耐久性・耐水性を
向上させ建物の寿命を延ばす
常に雨や風にさらされる建物の外装は劣化が進むと雨漏りなどが発生し、建物全体の耐久性に悪影響を及ぼします。雨漏りが発生して内部まで傷んでしまうと、余計な工事が必要となり修理費もその分かかってしまうことも想定されます。
このようなトラブルを招かないように建物に防水処理を行うのが防水工事です。定期的に防水層の点検・メンテナンスを行うことで建物の長寿命化にも繋がります。
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屋上
屋上は建物の中でも重要な構造体である、柱、梁、壁などの鉄骨や鉄筋コンクリートなどを守る重要な役目があるため、屋上の防水は建物を守るためにも必要不可欠であると言えます。建物の内部にある建材類に水が浸み込み、主要な構造部に悪影響を与え、結果的に建物の劣化を加速させ、建物の寿命を短くする可能性もあります。また、他の部位に比べて直接日差しを受ける時間が長く、紫外線により防水素材が劣化しやすい場所でもあるので、特に注意が必要です。
工法としてはウレタン通気緩衝工法、シート防水（塩ビ製）、アスファルト防水などの工法が多く用いられます。それぞれに特性がありますが、補修の際には、劣化の状況や現在使用されている防水層との相性を見て素材や施工の方法を選定します。
開放廊下・階段
日常的に人々が利用する通路ですので、完全に閉鎖することができず、いつでも補修や工事が行える場所という訳ではありません。よって定期的なメンテナンスが必要となりますし、常日頃多くの人が通ることから、防水性に加え耐久性も求められます。
主な工法は、長尺シート防水やウレタン防水などです。長尺シートは主に塩ビ製で、廊下や階段専用に防滑性・遮音性を兼ね備え、カラーやデザインが豊富で意匠性に優れた製品も多く、近年では主流となっています。長尺シートは主流ですが、排水溝、幅木廻りなどの水の通り道についてはウレタン樹脂を塗布しつつ、シートとシートの貼り合わせた部分を溶接後、シーリング処置を行う複合式の施工を行います。
ベランダ・バルコニー
マンションなど集合住宅の各居室部にあるベランダは、その場所の下に部屋がある訳ではありませんが、ベランダと接する部屋のサッシ付近から漏水するケースもあるため、防水をしっかり行い、バルコニーに溜まった水が正しく排水され、居室に入ってこないようにする必要があります。
工法としては廊下や階段同様に長尺シート防水とウレタン防水を組み合わせた施工が主流です。
シーリング
シーリング工事は、建物の外壁コンクリートのつなぎ目や外壁と窓サッシ、玄関ドア周囲などの隙間にシーリンク剤を充填する工事です。ゴム状のシーリング剤を資材のつなぎ目や隙間に充填することで、防水性と気密性が確保できるようになります。
既存のシーリング材を撤去してから新しいシーリング材を充填する打替え工法にて工事を行う事が一般的です。
Type 防水工事の種類
防水工事には、様々な工法があり、費用や耐用年数に違いがあります。
各工法の特徴を理解し、施工箇所や予算、望む性能に合わせて最適な工法を選択する必要があります。
ウレタン通気緩衝工法
通気効果と緩衝効果を併せ持つシートの上にウレタン塗膜防水層を塗り重ねた、準密着・絶縁式の複合塗膜防水工法です。この通気緩衝シートは、下地に含まれる水分による防水層の膨れを防ぎ、下地の挙動を緩衝します。下地が押さえコンクリートなどで、水分が多く含まれている場所に適しています。シートをコンクリートに接着することで亀裂などの発生も防ぎ、下地の状況によらず柔軟に施工することが可能です。デメリットは脱気筒という水蒸気を排気する専用器具の設置が必要など、他工法に比べて材料費等コストが高くなり、また施工においても難易度が高くなることです。
ウレタン密着工法
ウレタン樹脂を下地に直接塗布し、補強布を張った後さらにウレタン樹脂を重ね塗りする工法です。液体状の材料を塗布するため、複雑な形状の場所でも施工できるほか、継ぎ目のない防水膜に仕上げられることが特徴です。ウレタン樹脂は均一の厚さに塗布することが適正ですが、手作業のため職人の腕次第では均一性が保てず、表面に凹凸ができることで雨漏りの原因になることがあります。また、下地に水分を含んだまま施工すると膨れの原因になるというデメリットも考えられます。
シート防水
シート防水に使うのは、主に塩ビ（塩化ビニル）製のシートです。塩ビシートを接着剤や専用機器で固定します。一気に広範囲を施工できるため、屋上などの広い場所に用いると工期短縮が期待できるでしょう。シートを貼り付けるだけの方式であるため、施工期間が短いことが最大のメリットです。その反面、複雑な形状をしている部分への施工が難しいというデメリットがあります。
長尺シート防水
長尺シートとは、正式には防滑性ビニル床シートと言い、防水性、防滑性、耐久性に優れた長尺の床シートです。下地調整を行った後、接着剤にてシートを施工し、継ぎ目の溶接、端部のシール処理を行って仕上げます。長尺シートは屋外の雨や紫外線が当たる場所でも施工することができ、摩擦や傷にも強く、耐久性・防水性能に加えて、美観の向上という点でも優れた素材です。以前に比べてコストを抑えて施工することが可能になってきましたが、仕上げの完成度や漏水性能、接合部の模様のつなぎ目合わせは職人の腕で質が変わってきます。
アスファルト防水
改質アスファルトシートという特殊なシートを貼る防水方法で、比較的広い屋上で採用される工法です。耐久性が高いのが最大の特徴で、他の工法と比較しても耐用年数が長いと言えます。長持ちする分、工事費は比例して高くなります。
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